ある日の夕方の出来事
それは、私が6~7才の頃の事。
今考えると、とてもとてもおぞましく、信じられないような事が起きてしまった。
近所には、同じ年の子はおらず、年の近い男の子達ばかり。
4~5人で鬼ごっこをして遊んでいる時の事。
私は鬼から逃げる為に、家の横の小路に入り鬼がいつ来るか、いつ来るかとドキドキしながら
隠れ、いつ来ても逃げられるようにと夢中で遊んでいた。
目の前にいきなり、「壁ドン」みたいな感じで男が現れた。
お兄ちゃんと言うほど若くなく、父親よりは年下かな?って感じの男が。
私は鬼ごっこに夢中で、「何?邪魔~!」「鬼が来ても見えない~」と心の中で思いながら
逃げることは出来ず、そのままその場所にいるしかなかった。
男は、おもむろに自分の一物を出し、私に裸の女性の写真を見せはじめた。
訳が分からない行動に、とにかく鬼ごっこに戻りたい一心で男の腕の隙間から鬼が来ないか
ばかり気になり、男の事は、余り眼中には入ってこなかった。
気持ちが悪いとか、、、大人になれば感じられる感情も、その時は何も無かった。
「この人は一体、何をしてるの?」「早くどいて!」
どのくらいの時間が経ったのかも、何かを話しかけられたのかも覚えてない。
ただ、男から解放される時に「明日又来ても良い?」と、聞かれた。
私は鬼ごっこに戻りたくて、思わず「うん!」と答えた。
怒られそうで、祖母には言えない・・・
男がいなくなり何事も無かったかのように鬼ごっこで盛り上がり、汗だくになって逃げまわり、帰宅の時間になった。
皆それぞれ家に帰り、、、
私は、やっとさっきの男の事を思い出し、あんな変な話を祖母に言ったら怒られるに
違いないと考え、家に帰らず近所の仕立て屋さんに寄った。
何かと優しくしてくれる、おじさんとおばさん。
私の大好きな人達だ。
そして私は、さっきの男の行動を教えた。
「また明日も来るって!」と。
おばさんに話したら、何だかゆっくりした。
刑事さんが来た!
夕食後、父のところに来客があった。
父はその人に「中華そば」を出前し、ふるまっていた。
とてもいい匂いがして、「大人はいいな~、中華そばが食べられて・・・」と思っていた。
そして、何故か私が呼ばれた。
「お巡りさんです。こんばんわ。ポチちゃん、さっきの男の人の話、おまわりさんにも教えてくれる?」
え??バレてる!!(幼心です)
でも、父も怒る様子では無かったので、覚えていることを話した。
顔を覚えてるか聞かれた。
何となくわかると思う。と答えたら
「明日、お巡りさんと一緒にその男の人を探してくれる?」
もちろん。拒否する理由は何も無いし、何だか気持ち悪い感じだったし。
翌日夕方前に、私服のお巡りさんが迎えに来た。
逮捕!
お巡りさんと一緒に、近所の「ここを通るであろう」と思われる場所まで出向き、少し隠れた。
人が通る度に「あの人?」「あの人?」と聞かれ、答える作業。
「来た!!あの人!!」
小さな声で教えた。「あのお洋服の人!」
本当に間違いないか数回確認され、「はい」とうなずくと、お巡りさんは私から離れ男に近づいた。
そして、誘導するように交番のある方へ歩いて行った。
気が付いたら、お巡りさんがもう一人いてて、「もう心配ないからお巡りさんと一緒にお家に帰ろう!」
と、家まで送ってくれた。
夜になり、刑事さんが来て報告。
なんと、私に声をかけてきたのは前歴のある変質者だそう。
多分誘拐されたかも知れない。と言う。
怖~~~!!!
「何かあったら必ず大人に話してね!」「変な男が来たら大声出すとかしてね!」と、諭された。
今こうやってブログをやれてるのは、ある意味、奇跡!?
仕立て屋のおじちゃん、おばちゃんに感謝です。
きっと私の話を聞いて、ただ事では無いと思い、父に連絡をしてくれたのでしょう。
ありがとうございました!
命拾いしました~(´;ω;`)ウゥゥ
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