お手伝いさんが来た!
弟が一人歩きするようになった頃、祖母の膝の水が溜まるようになってしまい、手のかかる
小さい弟の面倒を見るのが辛くなってきたそう。
父は、住み込みでお手伝いをしてくれる人を探すために遠い親戚に声をかけたそうです。
そこで丁度20代、花嫁修業に丁度良いのでは?と、紹介されてやってきたのが「Yちゃん」
とても優しそうで、いつもニコニコしていて子供も好きだということで、Yちゃんがお手伝いさんとして祖母や母を助けてくれることになった。(お金持ちの大きなお家に住んでる所のお手伝いさんとは全く異なる、本当のお手伝いさん。)
今思えば、他人の家で気を使いながら、何もかも初めてのお仕事は大変だったと思う。
今の時代のようにスマホも無ければ電話もようやく数軒に1家庭設置されたかどうかの時代です。
愚痴をこぼしたくても誰にも言えずの我慢生活。昔の人はやっぱりすごいなぁと思ってしまう。
あっ、すみません。私も十分「昔の人」でした😜
私まで一緒に遊んでもらったり、夕飯のお買い物を一緒に行ったりと、結構好きでした。Yちゃん。
刑事さんが来た!
Yちゃんが我が家に来て、どれくらいの月日が経ったのかあまり記憶が無いのだけれど、
Yちゃんが突然居なくなってしまい、悲しかった記憶はかすかに残ってる。
そして、夜になり刑事さんが来た。
父と色々話をし、家の中を色々と見て回り、、、。
Yちゃんが、父と母の賞与が出た次の日に、その賞与を全部持っていなくなったんだそう。
(昔は現金支給でした)
無くなったものは、その現金のみでほかの被害は無かったそう。
その時は何も聞いてはいなかったけど、後日私の耳にも入ってきた。
写真もあったので、そんなに時間もかからず見つかったと聞いた。
同じ東北の温泉町にいたらしい。
そして、「魔が差した」と。
お金は全て使い切っていたそうです。
他人の家とは言え、雨風をしのげる家もあり、食事もみんなと同じものを食べ、
一人の部屋も有り、お給料ももらい(わずかだったのかも知れませんが)
それでも何かが不満だった?のかしら。
「魔が差した」・・・嫁入り前なのに。。。いいお母さんになれそうだったのに。。。
私は偉そうに人様の事をとやかく言える立場ではありませんが、最近特に思うのは
「魔が差した」後のこと。
魔が差して、何かをおこして、、、その後の人生を考えることは出来なかったのかしら?と。
信頼を得るには時間がかかる。その信頼やら何やらを一瞬で無くしてしまうという事が
脳裏によぎることは無かったのだろうか?と。
一瞬の出来事で、人生を棒に振るようなことになってしまう事。
とても、「勿体ないなぁ~」と思うのです。
あの事件から50年以上たってますが、私の脳裏にはあの当時のYちゃんの顔が
鮮明に残ってます。
キチンと罪を償い、幸せになってくれていれば良いのですが。。。
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