母が四つん這いで、凄い早さで目の前を通り抜けて行った
とある日曜日の午後、私は飲み物を取りに階下に降り冷蔵庫のある台所にいった。
母が丁度トイレから出てきたところだった。
へっ??何??なんで四つん這い???
我が家は台所がトイレに行く同線になっている。
手にスリッパを履き?ものすごい勢いの「ハイハイ」で私の目の前を通過した。
「どうしたの?」と、声をかけたけれどとてもバツの悪そうな顔で通り過ぎた。
とにかく驚いた私は、すぐに母の居るリビングに行って聞いてみた。
既に自力でソファーに腰かけていた。(それも又凄い事だと思うのだけど)
「何?足が痛いの??」
膝の下(脛の上の方)が痛いとの事。
いつから痛いのか聞いてみたら、ついさっきという。
どうやらどこかにぶつけたらしい。
急に?少しの動きでもかなり痛そうな声を出している。
ちょっと前はものすごいスピードで動いてたのに、、、。
日曜なので救急病院にいく?と聞くと「うん。」と。
しかし、困った。どうやって車まで連れて行けばよいのか。
私一人では、ばばを支えることは無理。
申し訳ないけど、娘夫婦の力を借りることにした。
おんぶも痛い!抱っこも痛い!3人がかりで何とか車まで。
ところがここからが大変。
スライドドアではない私の車の、どうやって乗せたら良いのか。。。
それも軽自動車。
ばばは、片足で踏ん張って乗ろうとする気も、そんな力も全くない。
全ての体重を私達にまかせっきり。
ドアが邪魔をして、二人分の隙間ができない。
娘婿さんが「お姫様抱っこ」に。もうこの方法しか思いつかなかった。
それでもかなりキツイ姿勢で、頑張って乗せてくれた。
本当に腰も腕も大変だったと思う。感謝しかない!
一本の白い影
レントゲンの結果、脛にひびが入っていた。
歩けないのだから「即入院!」になるのかと思ったら、簡易ギプス(本当に簡易)で返された。
「明日、整形外科を受診してください」で、終了。
松葉杖も無しです。(年齢的に危ないのだと)
簡易なので、殆ど何もつけていないのと同じで、少しの振動でも滅茶苦茶痛がるのです。
「絶望」です。今日のトイレはどうすれば?(オムツを履かせました)
朝、漏れもれだったけど。。。
車いすも無いのに明日の医者は、どうやって連れて行くの?
(介護タクシーを利用しました。高いんです。料金が)
この時思いました。
「お金が無いと、どうしようもできない、、、。」と。
私は、母の面倒は見ない。と決めている。
いくら後ろ指さされようが、絶対に見ない。見る気は無い!
とにかく入院してもらわないと、困るのです。
翌日整形外科の先生に、ダメ元でお願いをし、紹介状を書いていただきました。
運良く入院させていただける病院を、紹介していただくことが出来ました。
先生方には本当に感謝しています。
入院が始まると、思った通り「ワガママ全開!」で本当にうんざりです。
「食事が美味しくない」「内臓の病気じゃないから家から佃煮持ってきて」
「冷たい水が飲みたい」「毎日ミカンを食べたい」etc、、、、、。
入院中に骨折。。。
少し歩く練習を始めたころ、ベッドの横に「ポータブルトイレ」を置いていただき
自分で用を足す練習を始めたそう。
ある日の朝病院から、連絡が。
「夕べ、ポータブルトイレを使おうとしたところ、尻もちをついてしまい
尾てい骨を骨折しました。。。」と。
え??骨折?
仕事帰りに寄ってください。との事。
レントゲン写真には、ポッキリ!が映ってました。
退院が1か月、伸びました。
でも、病院側としては「入院中に骨折させた」なんて話が広がるのは極めて遺憾だと思う。
なので、一生懸命説明してくれました。
私は病院を訴えるつもりは更々無いのに、余り言い訳されると「ムッ」と来る。
一番腹がたったのが、先生の言い方。
「万が一の時の延命治療は、どうしますか?」と。
私が「必要ありません」と答えているのに
「平均寿命は生きたんだから、もういいんじゃない?」だって!💢
これって、医者が言う言葉でしょうか!!
残念ながら、あの先生だけは嫌いです。というか、人として尊敬はいたしません。
訴えればよかった!!
都合3か月の入院生活だったのに、認知症になることも無く
無事に退院してきました。
リハビリ担当のお兄さんに「恋」をしてたらしいです。
「あの人!」って、教えてくれました。
それを聞いた時は、おなか抱えて笑い転げましたよ~。
瀬戸内寂聴さんみたいに、長生きしそうです。
やっぱり、私の方が先に逝く自信が有りますわ~!
ここからが、又大変な日々が始まるんですけど。
コメントをどうぞ。